泣くことは悪いことじゃない

『恵みのとき 病気になったら』

恵みのとき病気になったら どんどん泣こう
痛くて眠れないといって泣き
手術がこわいといって涙ぐみ
死にたくないよといって めそめそしよう
恥も外聞もいらない
いつものやせ我慢や見えっぱりを捨て
かっこわるく涙をこぼそう
またとないチャンスをもらったのだ
じぶんの弱さをそのまま受け入れるチャンスを

インターネットの中で見つけた一編の詩。タイトルは「病気になったら」。作者の詩集があることを知り、手にしたのが2003年。どうしてもこの詩だけを1冊にまとめたくて、絵を描いてくださる人を探し、形にしたのが2005年の春。あれから10年近く―—静かに静かに版を重ね、今でも読み続けられている作品です。

小さくて、シンプルな本です。しかし、あなたの心の奥にそっと寄り添ってくれる力強い1冊でもあります。私にとっても大切な1冊。

2005年3月15日 初版発行
ブックデザイン●有山達也

恵みのとき 病気になったら

晴佐久昌英詩・文&森雅之絵
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